80代の患者さん、健康診断の胸部写真のコメントにキライディティ症候群と書かれていました。健康診断の結果には今後の注意とか精密検査の指示とかはありません。
「これってなんですかね?」
「えっ、私にもわかりません、ちょっとネットで調べてみますね。」
インターネット、本当にありがたいですね。調べてみると、右の横隔膜のすぐ下に腸が嵌り込んで映るレントゲンの見え方と判明。1910年にギリシャのキライディティ医師によって報告されたとのこと。特に心配する事はないそうです。
この事を患者さんに説明して、心配ないことをお伝えしました。
1910年から使われていている言葉なことにまず驚きました。多分私も学生時代には習っていたとは思いますが、臨床的にはあんまり意味のないことなので、全く忘却の彼方にあったのですね。
そんな使わなくても困らない専門用語って、患者さんに余計な心配をさせるだけなので、そろそろお蔵入りさせてもいいのかなと感じました。
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