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台湾保安宮にて思ったこと 1


台湾が大好きな私、台北にある保安宮に行ってみることにしました。保安宮は病の平癒をお祈りする所らしいので、医師としてそれがどんな所かみて見たいと思いました。
台湾のお寺や宮と呼ばれるところは、だいたいどこも街中のアクセスしやすいところ(市場が多い)に併設してあり、飲食店も境内の中にあったりして、賑やかなところが多いです。神様に幸せを祈って、帰りに美味しいものを食べた帰るのが、ライフスタイルの一つになっているようです。
でも台北の北側にある保安宮は、周りにそのような人が集まるところがなく、ひっそりとたたずんでいました。境内の中に入ると、まず静寂なことに驚きます。その他のお寺やお宮とは全く違います。皆さんが真剣に祈りに来ている場所なことが、すぐに分かりました。
日本の絵馬のようなものなのでしょうか、小さなプレートに名前が書かれたものが、円筒状の物にびっしりと貼り付けてあります。絵馬は、幾層にもなると下のお願い事が見えなくなるのですが、ここのプレートは、他のに邪魔されることがなく、いつも神様がご覧になれるような仕組みになっているようでした。
お祈りに来ている人もほとんどが一人でいらしていて、真剣に神様に、ご自身なのかご家族なのか、病の平癒をお願いしているようでいた。
私は医者として、この人たちの真摯な願いに応える資格があるのだろうかと思ったのでした。
(2に続く)