本日初診の40歳。重度に進行した糖尿病性網膜症の診断で眼科からのご紹介。視力も高度に低下しているとのこと。視力の回復は難しいようです。
ご本人は7年前まで治療を受けていたが、医師との折り合いが悪く、診療を中断していたとの事でした。
人間同士の事なので、相性の問題は必ず存在します。実際の診察室でどのようなやりとりがあったかを聞かせてもらうつもりもありませんし、どちらが悪かったのかを決めつけるつもりもありません。
でも、具体的に失明が目前に迫ってしまっている患者さんの悲しみは、はるかに私の想像を越えているものと感じました。
ともかく、自分を守る行動をとりましょう。基本フリーアクセスが保障されている日本の医療制度下、自分の身を守るために転院することに制限はありません。医師同士が裏で手を結んでいるので、不利益になる事をするなどのご心配の必要は全くありません。相性の悪い、治療が納得いかないなどの場合には、医師を変える事が必要な場合があると思います。ドクターショッピングというよくない言葉もありますが、自分を守る行動は善悪を越えた必要な行動だと思います。
私にも相性が悪い患者さんが複数います。お互いにムッとすることが数あると思うのですが、できるだけ決定的に有害なことが起こらないように治療をし、応対はします。でもお互いに折り合いの悪い状態が変わらないのならば、私の所を去って、違う医師のもとで新しい治療を始めて欲しい。決して治療を中断しないようにして欲しい。治療中断で本当に困るのは私ではなく、患者さん側なんだと強く感じました。
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